妊娠後期におすすめ!安産のためのストレッチ6つ!

妊娠後期になると、そろそろお産について想像しますよね。ちゃんと赤ちゃんを無事に産めるかな?と考えて、安産に向けたストレッチを知りたくて、この記事にたどり着いてくださったと思います。

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そこで今回は、妊娠後期におすすめのストレッチを6つご紹介します。でもその前に、知っておいてほしいことがあります。具体的には、前半でこのようなお話をします。

  • 妊娠後期とはどんな時期なのか
  • 安産とは何か、安産のための要素とは
  • ストレッチで安産になるのか

妊娠後期にストレッチをするときの注意点についてもまとめていますので、最後までじっくり読んでみてくださいね。

妊娠後期ってどんな時期?

妊娠期は前期・中期・後期に分けられます。妊娠後期は妊娠8か月以降、週数でいうと28週0日以降になります。

妊娠週数の数え方は、こちらの記事でも解説していますのでご覧ください。
気付いてほしい妊娠初期症状!流産の兆候と似ていることも?

妊娠後期は、赤ちゃんを育てている子宮が大きくなり、お腹が目立ってくる頃です。そのため、妊娠後期ならではの悩みが出てきます。

例えば、胃や肺が子宮に押されて苦しくなったり、皮膚が引っ張られて妊娠線が出たりします。おしっこを溜める膀胱も圧迫されて、トイレが近くなります。腰が痛くなることも多いです。

妊娠後期のうち、36週0日から39週6日は妊娠10か月で、臨月と呼ばれる時期です。妊娠後期の中でもこの頃になると、赤ちゃんの体が成熟して、生まれる準備が整ってきます。

そのため、本格的にストレッチをするのは臨月からにしましょう!と言われる場合が多いです。こちらの記事も読んでおいてくださいね。
臨月からの安産体操とは?寝ながらできるストレッチ!

安産とは?

実は「安産」は医療用語ではありません。そのため正しい定義がなく、使う人によって意味が大きく違ってきます。

私個人の考えとしては、赤ちゃんと一緒に無事にお産を乗り越えて、本人が「安産だった」と感じたときが安産なのでは、と思っています。

一般的に「安産」と言われるときには、次の3つを満たしていることが多いです。

正期産

正期産とは、妊娠37週0日から41週6日までのお産です。この時期よりも早い場合は「早産」、遅い場合は「過期産」となります。

早産の場合は赤ちゃんが未熟な状態で生まれる可能性があり、過期産の場合は胎盤の働きが悪くなって赤ちゃんが苦しくなる可能性があります。

自然なお産

自然に陣痛が来て、赤ちゃんが産道を通り、医療器具を使わずに出産すると「安産」と言われる傾向があります。逆を言うと、帝王切開、陣痛促進剤を使ったお産、吸引分娩、鉗子分娩などは「安産」と言われないことが多いです。

短時間のお産

陣痛が始まってから赤ちゃんを産むまでにかかる時間の目安は、初産婦さんが15時間くらい、経産婦さんが7時間くらいです。この目安くらいの時間であれば、スムーズなお産だったという理由で「安産」と言われる場合があります。

安産のための要素

一般的に「安産」と言われるようなお産をするには、体の状態を整える必要があります。安産のための要素を3つご紹介します。

1.筋力

陣痛は、簡単に言うと「赤ちゃんを押し出してあげるための力」です。赤ちゃんを産むためには、陣痛の波が来たときにお腹にしっかり圧をかけることが大切です。

筋力がないとうまく腹圧がかけられず、産むまでに時間がかかり、自分も赤ちゃんも疲れきってしまいます。

2.柔軟性

赤ちゃんの通り道である産道はとても狭いです。赤ちゃんは頭の直径をできるだけ小さくして、上手に回りながら産道を少しずつ進み、ようやく生まれてきます。産道が赤ちゃんの通りやすい状態に整っている、というのがとても大切です。

具体的には、骨盤が歪んでいない、股関節が柔らかい、骨盤底筋が緩んでいるという状態が望ましいです。つまり、体の柔軟性が高い状態、ということになります。

3.体力

陣痛開始からお産が終わるまでの時間の目安は、初めての方であれば15時間くらいで、もっとかかる人も多くいます。この長時間のお産を耐えられる体力は非常に大事です。

体力がないと途中で疲れ切って、陣痛が弱くなってしまいます。うまく赤ちゃんを押し出してあげられず、産むのに時間がかかってしまうことになります。

ストレッチで安産になるの?

ストレッチとは、筋肉を伸ばして良い状態に整えることです。筋肉や関節を柔らかくしたり、呼吸を整えて気持ちを落ちつけたりするのに役に立ちます。

安産のためのストレッチを安産体操といいます。妊婦体操や妊娠体操とも呼ばれ、筋力・柔軟性・体力を向上させる目的で行います。

ストレッチには様々な種類があるので、目的によって選んで行うのがおすすめです。

ストレッチは、安産のために大切な柔軟性を高める上で、特に効果的です。気持ちを落ちつけるので、安産に向けた心の準備にも適していると思います。

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妊娠後期おすすめストレッチ6つ

それでは、妊娠後期におすすめのストレッチを6つご紹介したいと思います。やってみたいものやできそうなものから始めてみてください。

ストレッチは、一気にたくさんやるよりも、毎日少しずつ続けた方が効果的です。まずはどれかひとつだけ、習慣として1日の生活の中に取り入れてみましょう。

ストレッチ1.あぐらで上半身を前に倒す

左右の足の裏を合わせてあぐらをかき、両手をひざの上に置きます。息を吐きながら上半身を前に倒し、両ひざをゆっくり押し開きます。自分の体の重みを利用して倒れるようにします。息を吸いながら最初の姿勢に戻します。

骨盤や股関節まわりの筋肉を柔らかくしたり、腰痛を和らげたりする効果があります。

ストレッチ2.寝ながら手足をブラブラ

仰向けに寝てひざを立てます。息を吐きながら両ひざを開き、足の裏を合わせます。ひざを曲げたまま手足を上に上げ、呼吸を止めずに30秒くらいブラブラと振ります。

このストレッチは、股関節や骨盤まわりの筋肉を柔らかくします。全身の血行を促進して、冷えや足のむくみ、疲れをとる効果もあります。

ストレッチ3.足を抱えてお産のイメージ

仰向けに寝て、両ひざを引き寄せます。足の外側から手を通してひざを抱えます。息を吐きながら、手で両ひざを大きく開きます。3秒くらいそのままの姿勢を続けたら、足を閉じます。

股関節や骨盤底筋を柔らかくして、赤ちゃんが出てきやすい状態を作ります。腰痛を和らげる効果もあります。お産のときの体勢に近いので、どうやって赤ちゃんを産むのかイメージしやすいと思います。

ストレッチ4.椅子に座って開脚前屈

椅子に浅く座って足をできるだけ大きく広げます。腕を胸の前で交差させて、息を吐きながら両ひざの間に体を倒します。3秒くらいそのままの姿勢を続けたら、息を吸いながら体をゆっくり起こします。

背骨をひとつずつ起こしていくイメージで、最後に頭を上げるようにしましょう。股関節や骨盤底筋を柔らかくしたり、背中をほぐして腰痛を和らげたりする効果があります。

ストレッチ5.腰を落として上半身ひねり

足を大きく広げて立ち、ひざを軽く曲げて腰を落とします。手は太ももの上に置きます。息を吐きながら肩を内側に入れるように上半身をひねり、手で股関節を押し開きます。この状態を3秒くらいキープしたら元の姿勢に戻し、反対も同じように行います。

上半身の力を利用して股関節を押し広げるストレッチです。骨盤底筋や内転筋という筋肉をゆるめて、赤ちゃんが出てきやすい状態を作ります。肩や背中の緊張をほぐし、肩こりや腰痛を和らげる効果もあります。

ストレッチ6.深くしゃがむスクワット

何かにつかまり、足を大きく開いて立ちます。息を吐きながらゆっくりと深く腰を落とし、股関節を大きく広げます。これ以上しゃがめないところまで腰を落としたら、息を吸いながらゆっくりと立ち上がります。5回を目安に繰り返します。

股関節を柔らかくしたり、骨盤底筋や内転筋をゆるめ、股関節の外側にある外転筋を鍛えたりする効果があります。

妊娠後期のストレッチで注意すること

ストレッチには良い効果がたくさんありますが、人によって状況は違うので、行わない方が良い場合もあります。また、妊娠中の体はデリケートで、注意しなければならないことがたくさんあります。

特に妊娠後期はお腹も大きくなってきていますし、お産の兆候が現れる場合もあります。自分自身と赤ちゃんの安全のために、妊娠後期には次の注意点を必ず守ってくださいね。

  • 実施する前に、ストレッチを行っても良いか、かかりつけの医師に必ず確認する
  • お腹の張りや痛み、出血などいつもと違う症状があるときや気分が悪いときは行わない
  • 途中でお腹の張りや痛み、違和感があったり、気分が悪くなったりしたときは中止する
  • 中止しても体調が戻らないときは、すぐにかかりつけの病院に連絡して診察を受ける
  • 食後30分以内とお風呂からあがってすぐには行わないようにする
  • ストレッチをするときは、体を締めつけないような、ゆったりとした服装で行う
  • 決して無理をせず、自分のペースでゆっくりと行う
  • 硬い床の上ではなく、マットの上などの柔らかいところで行う
  • ぶつかったりつまずいたりしないように、十分な広さを確保して行う

まとめ

妊娠後期とは、妊娠8か月以降、週数でいうと28週0日以降のことです。赤ちゃんを育てている子宮が大きくなり、お腹が目立ってくる時期です。胃や肺の苦しさ、妊娠線、腰痛など、妊娠後期ならではの悩みも出てきます。

妊娠後期のうち、36週0日から39週6日は妊娠10か月で、臨月と呼ばれる時期です。この頃になると、赤ちゃんの体が成熟して、生まれる準備が整ってきます。そのため、本格的なストレッチは臨月からがおすすめです。

「安産」は医療用語ではないので、明確な定義がありません。一般的には、正期産で自然な短時間のお産であった場合に「安産」と言われることが多いです。安産のためには「筋力」「柔軟性」「体力」の3つの要素が大切です。

体の柔軟性を高めるためには、ストレッチが有効です。ストレッチは筋肉を伸ばして良い状態に整え、筋肉や関節を柔らかくしたり、呼吸を整えて気持ちを落ちつけたりするのに役立ちます。安産に向けたストレッチは「安産体操」といって、様々な種類があります。

今回は、妊娠後期におすすめのストレッチを6つご紹介しました。股関節や筋肉の動きを意識しながらやってみてください。まずは自分にできそうなものから、毎日少しずつ続けていきましょう。

良いことばかりに思えるストレッチですが、妊娠後期の妊婦さんの状況によっては、行わない方が良い場合もあります。注意点を必ず守り、安全に十分配慮しながら行うようにしましょう。

この記事では安産についてお話ししてきましたが、安産じゃないとダメ!なんてことはないです。「安産」の意味は人によって違うので、言葉にとらわれる必要はありません。

妊娠や出産は決して簡単なことではなく、それぞれに大変な思いをしています。「安産が当たり前」なんて言う人がいたら、それは絶対に間違っています。だから、どんなお産であったとしても、頑張った自分を一生誇りに思ってほしいです。

この記事を読んだ妊婦さんが、赤ちゃんと一緒にお産を乗り越え、大きな喜びと感動を味わえますように!

こちらの記事では、今回載せていないストレッチもたくさんご紹介しています。目的に合わせて選んでみてくださいね。
臨月からの安産体操とは?寝ながらできるストレッチ!
安産に向けて!股関節を柔らかくするストレッチとは?

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