臨月を迎えた妊婦さんは、無事に安産で産めるかな?とドキドキしているのではないでしょうか。安産に向けた心と体の準備には、安産体操がとても役に立ちます。
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そこで今回は、たくさんの種類の中から、臨月におすすめの寝ながらできるストレッチをいくつかご紹介したいと思います。
臨月とは?どうして臨月からなの?

臨月とは、36週0日から39週6日の時期です。妊娠10か月ともいいます。赤ちゃんがしっかり発育していつでも外の世界に出られる状態になるのは37週0日からと言われているので、臨月は赤ちゃんがそろそろ生まれてこられますよ、という時期になってきます。
そこで、お産に向けて心と体の準備をしておきましょう!というのが、臨月から安産体操をする理由です。あまり早い時期に無理をすると流産や早産となってしまう可能性もあるため、本格的に行うのは臨月からがおすすめです。
そもそも安産とは?
では、そもそも安産とは一体どのようなお産なのでしょうか。一般的には、陣痛からお産までが短時間で、母子ともに問題なく、出産予定日前後に自然にお産になることを「安産」という場合が多いです。
逆に「安産ではない」お産を考えると、イメージしやすいかもしれません。例えば、丸2日以上も陣痛に苦しむ。途中で赤ちゃんが苦しくなってしまい吸引分娩や帝王切開となる。予定日を2週間近く過ぎても陣痛が来なくて、陣痛を人工的に起こしてお産を迎える。
想像するだけでものすごく大変そうですね。もちろん安産でも陣痛は痛いですし、大変な経験です。最終的に母子ともに元気であれば良いとは思うのですが、お産をするのであればやはり安産で、苦しい思いはできるだけ少ない方がいいに決まっていますよね。
安産のために大切なこと
安産のために体に必要なものとは何でしょうか。大切な3つのポイントがあるのでご紹介します。
1.筋力
陣痛は、簡単に言うと「赤ちゃんを押し出してあげるための力」です。赤ちゃんを産むためには、陣痛の波が来たときに腹圧をしっかりとかけられる筋力が大切です。うまく腹圧がかけられないと産むまでに時間がかかり、母子ともに疲れきってしまいます。
2.柔軟性
赤ちゃんの通り道である産道はとても狭いです。赤ちゃんは頭の直径をできるだけ小さくして、上手に回りながら産道を少しずつ進み、ようやく生まれてきます。産道が赤ちゃんの通りやすい状態に整っていることがとても大切です。
具体的には、骨盤が歪んでいない、股関節が柔らかい、骨盤底筋が緩んでいるという状態が望ましいです。つまり、体の柔軟性が高い状態、ということになります。
3.スタミナ
陣痛開始からお産が終わるまでの時間の目安は、初めての方であれば15時間くらいで、もっとかかる人も多くいます。この長時間のお産を耐えられる体力は非常に大事です。スタミナが切れてしまうと陣痛が弱くなって産むのに時間がかかり、安産から遠ざかります。
安産体操の効果
安産体操は、安産のために大切な筋力・柔軟性・スタミナを向上し、お産にかかる時間を短くするという効果を期待して行うものです。
様々な種類があり、効果もそれぞれ違います。そのため、目的によって選んで行うのがおすすめです。
継続して行うと運動不足の解消になって体重増加を予防できたり、腰痛や恥骨痛を予防したりする効果もあります。リラックス効果やストレスの軽減も期待できます。
やれば必ず安産になる!というわけではないので、こういった他の効果も感じながら、楽しんで行えると良いですね。
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安産体操 ~寝ながらできるストレッチ~
臨月はお腹が大きくなっているので、立った状態では体のバランスが取りづらく、ふらついて転んでしまう危険があります。そのため、寝ながらできるストレッチは臨月にとてもおすすめです。
そこで今回は、安産体操の中から、夜眠る前などに寝ながらできるストレッチを6つご紹介します。
ストレッチ1.思い切り伸びをする
仰向けに寝ながら行います。上半身は頭側、下半身は足のつま先側から引っ張られているようなイメージで、思い切り伸びをします。足は付け根から外側へひねり、できるだけ遠くへ伸ばすように意識します。朝起きたばかりのときに行うのがおすすめです。
ストレッチ2.肩を回す
横向きに寝ながら、上側の肩を回します。指先を肩に置いた状態で、ひじで大きく円を描くようにゆっくりと回します。外向き、内向きにそれぞれ5回ずつ回したら、反対の肩も同じように行いましょう。このストレッチでは、肩のこりをほぐして血行を良くします。
ストレッチ3.ひざを回す
仰向けに寝ながら片方のひざを両手で持って、ゆっくりと回します。外向き、内向きにそれぞれ5回ずつ回したら、反対のひざも同じように回していきます。このストレッチでは、股関節を柔らかくする効果が期待できます。股関節が動くのを意識しながら行いましょう。
ストレッチ4.ひざを外側に曲げる
仰向けで寝ながら足を肩幅くらいに開きます。手は体の横に置きます。足を床につけたまま、片方のひざをゆっくりと外側に曲げていきます。少し痛いと思うところで止めて、5秒キープします。ゆっくりと元の姿勢に戻したら、反対も同じように行います。
最初は3回くらい行い、慣れてきたら回数を増やしていきます。このストレッチでは、股関節を柔らかくして開きやすい状態にしていきます。股関節や筋肉の動きを意識しながらやってみましょう。
ストレッチ5.ひざを左右に倒す
仰向けに寝ながら足をそろえ、ひざを直角くらいに立てます。両腕は床につけておきます。息を吐きながら、両ひざを片側にゆっくり倒していきます。無理をせず倒せるところまで倒しましょう。このとき、肩が床から離れないようにします。
ゆっくり戻し、反対側も同じように倒します。これを左右5回くらいずつ行います。深い呼吸を意識して、骨盤まわりの筋肉が伸びる気持ちよさを感じながらやってみてください。
ストレッチ6.腰を持ち上げる

仰向けに寝ながら足を肩幅に開き、ひざを直角くらいに立てます。腕は伸ばして手のひらを床につけます。この状態で、息を吐きながらゆっくりと腰を持ち上げていきます。胸からひざがまっすぐになったところで止めて、深呼吸しながらこの姿勢を5秒キープします。
息を吐きながらゆっくりと腰を下ろしていき、最初の姿勢に戻ります。これを3回くらい行いましょう。腰を持ち上げるときはお尻の穴をキュッと引き締め、下ろすときは緩めるのを意識します。お腹が重くて腰が上がりきらないときは無理をしないでくださいね。
このストレッチでは、骨盤底筋と腹筋を鍛えます。骨盤底筋を鍛えると、安産になる可能性が高くなるだけではなく、産後の尿漏れを防ぐ効果もあります。また、腹筋は赤ちゃんを押し出してあげるための重要な筋肉なので、鍛えると産むまでにかかる時間が短くなります。
臨月で安産体操を行う場合の注意点
安産体操には良い効果がたくさんありますが、人によって状況は違うので、行わない方が良い場合もあります。また、妊娠中の体はデリケートで、注意しなければならないことがたくさんあります。特に臨月であれば、お産の兆候が現れることもあります。
安全に行うために、次の注意点を必ず守ってください。
- 実施する前に、安産体操を行っても良いか、かかりつけの医師に必ず確認する
- お腹の張りや痛み、出血などいつもと違う症状があるときや気分が悪いときは行わない
- 途中でお腹の張りや痛み、違和感があったり、気分が悪くなったりしたときは中止する
- 中止しても体調が戻らないときは、すぐにかかりつけの病院に連絡して診察を受ける
- 食後30分以内とお風呂からあがってすぐには行わないようにする
- 安産体操をするときは、体を締めつけないような、ゆったりとした服装で行う
- 決して無理をせず、自分のペースでゆっくりと行う
- 硬い床の上ではなく、マットの上などの柔らかいところで、十分な広さを確保して行う
まとめ
臨月とは、36週0日から39週6日の時期で、妊娠10か月ともいいます。赤ちゃんがそろそろ生まれてこられる時期なので、安産のための準備を本格的に始めるのがおすすめです。
安産の正確な定義はありませんが、一般的には、お産が短時間で母子ともに問題なく、予定日前後に自然にお産になったとき「安産だった」と言われる場合が多いです。
安産のためには、筋力・柔軟性・スタミナの3つの要素が大切です。これらの要素を鍛えるのが安産体操で、寝ながらできるストレッチは主に体の柔軟性を高めるのに役立ちます。
安産体操を継続すると、運動不足の解消、腰痛や恥骨痛の予防、リラックス効果やストレス軽減なども期待できます。落ち着いた穏やかな気持ちで、楽しみながら行いましょう。
お腹が大きい臨月には、寝ながらできるストレッチがおすすめです。今回ご紹介した6つのストレッチは、どれも寝ながらできるものばかりです。中には手軽に行えるストレッチもありますので、少しずつ試してみてくださいね。
ただし状況によっては、寝ながらでも安産体操を行わない方が良い場合もあります。注意点を必ず守り、安全に十分配慮しながら行うようにしましょう。
この記事を読んだ妊婦さんが、赤ちゃんと一緒にお産を乗り越え、大きな喜びと感動を味わえますように!
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