妊娠中から産後にかけて、急に「離婚したい」と思ってしまう方は少なくありません。新しい家族が増えて幸せなはずなのに、一体どうしてでしょうか。実は、このことにはマタニティーブルーが関係しているかもしれません。
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そこで、今回は妊婦さんが「離婚したい」と思ってしまう理由と知っていてほしいことについて、マタニティーブルーとの関係も含めてお話ししていきたいと思います。
マタニティーブルーとは

マタニティーブルーとは、お産を終えて数日の間に涙もろくなり、気持ちが落ち着かず悲しくなって、不安になったり、怒りっぽくなったりする状態です。「マタニティーブルーズ」と呼ばれる場合もあります。
この状態は一時的にみられる自然なもので、産後1週間から10日くらいで落ち着く場合がほとんどです。
お産の後は、急激に低下するホルモンなどの影響で気分が落ち込みやすくなり、頻回な授乳による睡眠不足や育児がうまくいかないことなどが要因となって、マタニティーブルーが起こると考えられています。
このように、正確には「産後」に起こるものをマタニティーブルーといいます。しかし、妊娠に伴う自分の体や環境の変化により、お産の前にもマタニティーブルーのような状態になることがあります。そのため、今回は妊娠中も含めた状態を考えていくこととします。
マタニティーブルーの症状
実際には以下のような症状が現れてきます。もし産後数日でこういった症状がみられたら、マタニティーブルーの状態になっている可能性が考えられます。妊娠中にも現れる場合があり、産後2週間以上続くときは「産後うつ病」の可能性があるので注意が必要です。
- なぜか急に泣きたくなる
- 実際に数分間泣いてしまう
- 気分が落ち込んでやる気が出ない
- 気持ちが不安定で落ち着かない
- 不安で心配しすぎてしまう
- 育児に自信が持てない
- 集中力が続かない
- 疲労感や緊張感を強く感じる
- 食欲が出ない
- 孤独な気持ちになる
女性が「離婚したい」と思う理由
残念なことに、結婚したカップルのうち、およそ3組に1組は離婚してしまう時代です。そこで、妊婦さんについて考える前に、一般的な女性が「離婚したい」と思う理由について調べてみました。*出典:性別離婚申し立ての動機別割合(2015)
1位:性格が合わない
性格が合わないというのは、夫婦にとって致命的なのかもしれません……。ちなみに、男性の離婚したい理由においてもこれが1位でした。
2位:生活費を渡さない
生活ができない、あるいは非常に困難であれば、離婚するしかないのかもしれません。
3位:精神的に虐待する
被害妄想ではない場合、早く離婚して、相手とはもう二度と関わらない方が良いですね。
4位:暴力を振るう
どんな理由があっても、何度も暴力を振るわれるなら、すぐに離婚すべきだと思います。
5位:異性関係
相手の浮気や不倫を許せる人は、いるとは思いますが、ごくわずかではないでしょうか。
6位:浪費する
程度にもよりますが、日常生活を脅かすほどの浪費ならば、許容できないですね。
7位:家庭を捨てて省みない
これも程度によりますが、本当に家庭を捨てていれば、結婚している意味がないですね。
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妊婦さんが「離婚したい」と思う理由
それでは妊婦さんの場合、どうして「離婚したい」と思うのでしょうか。私が思いつくものを3つ挙げていきますので、自分に当てはまるかどうか、考えてみてくださいね。
1.一般的な女性が離婚したい理由と同じ
この場合はマタニティーブルーと関係ないのかもしれません。様々な状況があると思うので、友人など複数の人に話を聴いてもらい、客観的な意見をもらいましょう。離婚すべきかどうかは簡単な問題ではありませんが、離婚という選択肢はあっても良いと思います。
2.旦那さんの全部にイライラ。とにかく一緒にいたくない!
マタニティーブルーが関係している可能性が高いです。一時的なものなので、「マタニティーブルーのせいだから今は仕方ない!」と思うようにしましょう。旦那さんと口論になるなら、マタニティーブルーについて落ち着いて伝えてみることをおすすめします。
3.自分のことを全然わかってくれない
妊娠・出産・産後を通して、夫婦で共有できない経験がたくさん重なっていきます。このことが気持ちのすれ違いを生んでしまいやすく、マタニティーブルーがさらに関係を悪化させている可能性があります。以下の記事も参考にしてみてください。
「離婚したい」でも本当は「良い関係でいたい」なら
妊婦さんが「離婚したい」と思ってしまう背景には、男女の違いがあります。離婚したいけど本当は良い関係でいたい!と考えているのであれば、この男女の違いについて知っていてほしいので、大きく2つに分けてお話ししていきます。
1.旦那さんは「父親」になるまで時間がかかる
赤ちゃんを授かった妊婦さんは、「妊娠・出産・直接授乳」を通して、少しずつ母親としての自覚を持つようになっていきます。しかし、旦那さんは「妊娠・出産・直接授乳」を直接経験することができないので、父親としての自覚を持つまでには時間がかかります。
妊婦さんから見ると、父親としての自覚が足りない旦那さんが頼りなく思えて、不満や将来への不安を抱いてしまうと思います。それが「離婚したい」という思いへつながっているのであれば、旦那さんが「父親」になるまで、長い目で見てあげられると良いですね。
2.旦那さんとの感情の共有がしづらくなる
妊娠するまでは、夫婦で同じ経験をし、感情を共有することで仲を深めていったと思います。しかし、先ほどもお話しした「妊娠・出産・直接授乳」は、旦那さんが直接的には経験できないものです。そのため、感情の共有がしづらくなります。
妊娠してから、夫婦二人で一緒に過ごす時間が短かったり、じっくり話をすることができなかったりといった日々が続くと、いつの間にか二人の気持ちには距離ができてしまいます。こうして、相手の考えていることが全くわからなくなっていくのです。
そのため妊娠したら、お互いの経験や気持ちについて、それまで以上に伝え合っていく必要があります。自分の話ばかりではなく、相手の話を聴いて気持ちを理解したいという思いを持ち、それを態度や姿勢で示していってください。
妊婦健診や両親学級、出産、育児などに一緒に参加してもらうのも、経験や感情を共有しやすくなるとても良い方法です。妊娠から産後まで経験する様々な出来事に、どんどん旦那さんを巻き込んでいけると理想的だと思います。
もし全く話を聴いてくれなかったら、旦那さんの気持ちを考えてみてください。最近仕事がうまくいっていないのかもしれません。忙しすぎて疲れきっているのかもしれません。遠慮して打ち明けられないでいる大きな悩みがあるのかもしれませんよね。
まずは旦那さんを気にかけているということを伝えてみましょう。「今日もお疲れ様」「ゆっくり休んでね」「○○してくれてありがとう」といった言葉は、相手の気持ちを穏やかにしてくれます。その上で、もっと二人で話がしたいと伝えてみてくださいね。
うまく伝えられなかったら、この記事を旦那さんと一緒に読んでみても良いかもしれません。「離婚したい」と思ったことよりも、本当は「ずっと良い関係でいたい」と思っていることが、旦那さんにちゃんと伝わりますように。
まとめ
妊婦さんが「離婚したい」と思う理由はそれぞれ違うはずですが、妊娠から産後の状況が強く関係している場合と、そうでない場合とに大きく分けられると私は考えます。関係していないと考えられる場合は、冷静に意見をくれる誰かに相談するのがおすすめです。
はっきりした理由もなくいつもイライラして旦那さんと一緒にいたくない場合は、マタニティーブルーの影響である可能性が非常に高いです。マタニティーブルーは一時的なものなので、「離婚したいと思っても仕方ない」「時間が解決してくれる」と考えましょう。
旦那さんが自分のことを理解してくれなくなったと感じて離婚したい場合、複数の要因を考える必要があります。もし、自分がマタニティーブルーかもしれないと思うのであれば、マタニティーブルーが旦那さんとの関係を悪くさせている可能性があります。
マタニティーブルーになると、悲しみ、不安、怒りなどの感情が次々にあふれてきます。それらを旦那さんにぶつけてしまうので、理解してもらうのが難しくなるのです。マタニティーブルーについて正しく知ってもらい、気持ちを言葉で伝え合っていきましょう。
また、男女の違いから気持ちが離れていってしまう場合もあります。男性は父親になるまで時間がかかり、妊娠・出産・直接授乳は実際に経験できません。旦那さんが少し頼りなく思えても責めずに、妊娠から産後の出来事にできるだけ多く参加してもらいましょう。
「離婚したい」と思ったときは、お互いに相手の気持ちがわからなくなっています。もし良い関係に戻りたいという思いがあるのであれば、相手を理解しようとすることを忘れず、日々思いを言葉で伝え合ってみてください。この記事がそのお役に立ちますように!
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